
新しい絵本が出ることになりました。
タイトルは『きみと ぎゅっ』。
これまでSNSに投稿してきた作品から、「抱きしめること」をテーマに選んだ一冊です。
抱きしめること、寄り添うこと
あるときのこと。
どんな言葉をかけても、相手の心が ほどけないことがありました。
こちらの心も、疲れやトゲトゲでいっぱいになり、どうしたら良いのかわからなくなってしまう一方…。
そこで、静かにそばに寄り添い 心ごと包み込むようにぎゅっとしました。
すると、不思議と
相手の空気が ゆっくり やわらかくなり、同時に、自分の胸の中にも温かなものが広がっていく。
トゲトゲしていた空気や気持ちが、少しずつ、まあるくなっていく感覚がありました。
あたたかく、まあるい気持ち
その瞬間、やっと「だいじょうぶだよ」という言葉を 静かに届けることができて…
抱きしめる――
それは、腕で包むだけでなく、心ごと包み込むことなかもしれないと、ふと思いました。
トゲトゲしてた、気持ちと言葉がゆっくり、ゆっくり、 まあるくなっていきます。
誰かを抱きしめている時は、 自分の心も いっしょに抱きしめているのかも知れません。
抱きしめたら、心がほっとする。
抱きしめられたら、心がやわらかくなる。
ぎゅ、の あたたかく不思議なチカラを感じました。
小さくても、ぬくもりを届けられる本に
今作も、シリーズの『きみのことが だいすき』と同じく 手に取りやすい小さめのサイズに仕上げました。
お部屋の片隅に置いてあって、ふと疲れたときや、心がざわつくときに そっと開ける本。
ページをめくった瞬間、やわらかな腕にふわっと包まれるような、そんな時間をつむげる絵本になればうれしいです。
あなたの人生の物語に
遠くにいても、そばにいても、大切なひとを思い浮かべながらページをめくっていただけたらと思います。
大切なひとを思い 心を抱きしめるように、そっと寄り添う時間。
そんな時間は、きっと あたたかく優しい ひとときに なるはずです。
そしてもし、自分自身のこころに 寄り添う事を忘れてしまっていたら、この本が そっと背中に手をあててくれますように。
この絵本が、あなたの物語のやさしい1ページとなりますように。